例によってプラッとCD屋を徘徊してますと店内にこれが流れてました。
『おお!よさげ!』
とパッと聴き惹き付けられたのでジックリ聴いてみる事に。
まずはその惹き付け要因となった tr.2 One of These Days。
生ギターにワウをかけたイントロに始り、アップビートな上にキャッチ−なメロを可愛い声の紅一点 Janne (vo) が歌い、中ほどではローズの揺らめくソロがフィーチャ−される、とオイシすぎる展開。
初見ならぬ初聴(って云うんでせうか?)では使用楽器的にも楽曲的にもハマりかけたんですが、よく聴くとなんとなくそのあたりが計算に思えてきまして…
いや!
いいんですよ、いいんですけど、なぜかサウンドの隙間っちゅうか、行間? から期待するよーな "深み" が感じられないと云うか、なんかそんなふーに残念ながら感じてまいまして…
いや、ほんまに演奏力やボーカル・コーラスも上手いし、その実力は存分に発揮出来てるとは思いますんですが…
なんかそんなふーに…
しかし、このバンドさんに限らず、テクニックとかそーいうのでカバー出来ない何かって云うか、所謂こーいうのを something って云うんかもですが、そーいうのが感じられないような…
その要因ってのは、案外微々たる事なんかもですけど、それがなかなかやったりしますからねぇ…
いやいや、待てよ。
今聴きながら書いてるんですが、後半まで聴いて来て何となく掴めて来ました。
つまりtr.2 One of These Days や、tr.6. Flavour なんかが、どちらかと云うと無理してるのかもです。
(tr.4. Faith (George Michael) もわざわざアルバムに入れんでも… と思わなくもないですが、まぁこのアレンジなら一応ありかもです。ゆるゆるで面白いけど、私ならライブネタにしたいとこです。)
なぜかと云うと、tr.9. You Made Me See It あたりから終りへの流れは実に自然です。
どの曲にもオリジナリティがあり素晴らしいです。
なので、どーも
一部頑張りすぎちゃった…
って感じがしよります。
タイトルで検索してると、結構あっちこっちでレビューが書かれてまして何れもなかなか好評価です。
中のひとつに「フェアグランドアトラクション(以下 FGA)」を引合いに出してる方がおられまして、それは本アルバム全体もジャズ・ブルース・フォーク的な色合いが強い楽曲で構成されてるって事から感じておられるよーで、確かにそれは的を得てるよーに私も思います。
しかし当り前ですが FGA とは、また一味も二味も違うスタイルで面白いです。
なので、少々RBと云うかファンクっぽい色の強いtr.2 One of These Days や、tr.6. Flavour を、プロデューサー命令で仕方なく作ったか、派手な曲が欲しいからお勉強してやってみました、みたいな匂いがしてしまうのかもです。
とはいえ、そ−云う割にはポップでキャッチ−で決して悪くはないんです。
でも、その他大半の曲を聴けば、彼ら本来の色や深みがこちらの方に自然に現れていて、それらがとても充実した作品に仕上がっているよーに思われるのです。
まぁ、ええよーに云うてるのかどーなのか判らんくなって来ましたが、最終判断はご自分で! って事で結んどきます。